こんばんは、メガネです。
高校における必修科目の未履修問題。
何だかいい加減な話ばっかり、責任のなすりあいが続いていますねぇ。
一体誰のための問題かわからなくなってきているように思います。
「生徒のため」だなんて今じゃ誰も信じられないんじゃないでしょうか?
そもそも教育指導要領なんてとっくの昔から形骸化されてきたものじゃないですか。
進学塾関係者の中には
「そんなもの、ン十年前からやってる学校もあるよ。」だなんてことを言う人もいるそうです。
さて、まずは文科省に一言。
幅広い範囲からまんべんなく学習しようという趣旨はわかる。
しかし、その一方であんたらは何をしました?
週休2日制の導入により、学校が組み立てるカリキュラムが苦しくなりますよね?
現在、大臣が「不公平をなくすため、未履修対象の生徒には1コマ50分の補習を70時間(最終的に50時間ということになりましたが)の補習受講と、レポートの提出を以て救済措置とする」みたいなことを言ってますね。
じゃ、学校はどうなるか?
現状の教師数が足りないわけですから、非常勤講師を急遽手配する、もしくは既に退職された先生方にも助けを求めることになります。
果たして満足な授業のできる先生ばかりを揃えることができるのでしょうか?
例えば、昔から同じ内容しか書いていないノートを元に、ひたすら板書してブツブツブツブツ小声でうつむきながら授業を進める先生に補修してもらってしっかり理解できますか?
生徒達(受験生)の中で未履修になってしまった事実に不満を持っている子が一体何人いるのでしょう?
今の時期になって補習を受けさせられることに不満を持った生徒ばかりだと僕は思うのですが。
イジメ問題でもそうですが、今の教育委員会、学校には隠蔽体質がすっかり定着してしまっています。結局は公務員なんですね。
上に逆らえないから、バレないようにごまかす。
自分達の評価が下がるのがイヤだから事実を認めない。
まるで、問題が自分の学校で出てきたことをただのアンラッキーとしか捉えていない。
で、こんなことを指摘する人がいたら
「一部の人間がやっていることで公務員(教師)全体をまとめないでくれ!!」と言う人が必ず出てきますよね。
一部の人間?
ほう、後はみーんなまともってワケですね?
じゃあ何故、こういう問題はなくならないのですか?
無理のある指導要領だったら現場の先生方が動いて「改正すべきだ!!」と声をあげるべきではないのですか?
まともな方が多いなら数で押し切れるでしょ?
教育委員会も事実上の黙認でしょ?これだけの学校が申し合わせたかのように未履修を続発させているんですから。
黙認するぐらいなら、何故一緒になって働きかけないんですか?
つい吠えてしまいましたが(笑)、問題はこれだけではありません。
別の視点から見てみると、私たちが望まなければこのような事態は起こらなかった可能性もあります。おわかりですね?
そう、
あまりにも進学を重視しすぎたところもあるのではないでしょうか?
有名難関私立大学、超有名国立大学に何人の生徒を合格させることができたのか、という実績で学校を評価しているのは紛れもなく私たちです。中学生よりもより大人に近づく高校生の間にしかできない考え方・勉強だってあるはず。
それを蔑ろにしてまで必死に詰め込みで受験勉強してどうなる?
志望大学に合格することがゴールではないはずです。
歴史の未履修が多いようですが、
『アヘン戦争』について学んだら薬物の恐ろしさが理解できるでしょう。
国を滅ぼすためにわざとアヘンを流入させたという事実を初めて知ったときのショックを今でも覚えています。
フィンランド人のルーツを学んだら、どうして彼らが日本に憧れ、尊敬の念を抱いているのかが理解できるでしょう。
かつて、フィンランド人の方が日本に帰化し、選挙に出馬しようとしたのをバカにした人がいるそうですよ。
韓国の歴史、宗教、文化を学んだら、韓国政府が何故ここまで執拗に日本の「歴史認識問題」をはじめ、批判を続けるのかが理解できるでしょう。
微分積分、三角関数ができないことはさして恥でも何でもないですよ。
むしろ歴史を知らない、外国の文化を知らないことの方が、よっぽど恥なのではないでしょうか?
愛国心教育をしたいのであれば、日本がどんな歴史を持ち、どのように成長してきたか、どんな事業をして貧しい国を助けているのかなど、受験に必要ではないことにももっと力を入れるべきです。
私たちの無知はやがて戦争放棄を脱ぎ捨て、戦争の種にもなり得るのです。
知らないということは恐ろしいことです。