『夏の庭―The Friends―』
こんばんは、メガネです。
ちょっと前に出た本なんですが、目にとまったので読んでみました。
『夏の庭―The Friends―』
湯本香樹実(ゆもとかずみ)
新潮文庫
定価¥400(税別)
小学校6年生3人組が「人が死ぬところ」に興味を持って、観察し始めた見知らぬおじいさんとのバトル。(笑)
そして、知らないうちに打ち解けていく4人。
絶対に死ぬところを見届けてやるんだと意気込んでいたものの、雑用を手伝ったりしているうちに、家の周りはキレイに手入れされ、弱っていたはずのおじいさんが元気になっていき…という内容です。
結論を言えば、最後にはおじいさんはものすごくあっけなく亡くなってしまうのですが、興味本位で「人の死」を捉えていた3人が最後にはどのように受け止めたか…という場面には納得させられるものがありました。
「得体の知れない怖いもの」という想像でしかなかった「死」がもたらすものとは?
「死」とは
もちろんかけがえのない存在を「喪失」することであり、その人が二度と戻らない悲しさを味わいますよね。
でも、その人の経験や思想、共有した体験を「継承」していくことで、「死」を受け止めることができるようになるのではないでしょうか?
まぁそんなことを子供たちが体験するという物語を通して、易しく語りかけてくれるような作品だなぁと感じました。
知らなかったのですが、映画化もされているそうで。
見たことのある方いらっしゃいましたら感想など教えて下さい。
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