こんばんは、メガネです。
今僕ができる数少ない仕事。
それはうちではどうにもならない商品を直してもらうために京都の職人さんのところへ行くこと。
職人さんは60を過ぎていて(70の方が近いくらいかな?)、その道の大ベテランです。
普段はものすごくいい人で僕の病状を心配してくれたり孫の相手をしたり。
でも仕事になるとそのプロ意識と技術に圧倒されます。
間近で見させてもらってるんですが、お金払わないといけないくらいいろいろと教えて下さいます。
今日お願いした商品は大したものではないと職人さんも僕も思ってたんですが、ものすごく手強い敵でした。
1箇所の修正だけで1時間。
2人であーでもないこーでもないと原因を探りつつ、神経をすり減らしました。
で、加工してもらってる箇所を観察しつつ、思い当たる原因を予想して「この処理をしてこう変化するのはこういう原因じゃないですか?」って聞いてみたんです。
そしたら「あ!そうかもしれんな。じゃあこうしてみよう」ということになりました。
結果、撃沈。(笑)
いや、着眼点はよかったんですよ?ちょっとは改善されましたから。
でも、最後はキレイに仕上げて下さいました。
ただ、他の箇所と比べるとやっぱりちょっと違うんですね。
だから「ここのところをもうちょっとしてもらえないですかね~」って聞いて見たんです。
でも、「いや、ここはこれで終いにしとこうや。」
こうなると職人さんは頑固です。
ですが、僕も引き下がる分けにはいきません。
「じゃあこうしましょう。この状態で一旦お得意先に納めて、この先の処理には追加料金がかかりますって聞きます。それでも加工をしてほしいということであればもう1度お願いしてもいいですか?」
そしたら首を縦に振って下さったのでほっとしました。(笑)
仕事し始めの頃だったら加工のことも全然わからなかったし、職人さんの言う通りだと思い込んでたに違いありません。
実際そうだったと思います。
そして、当然交換条件も思いつかなかったでしょうね。
この6年、決して無駄じゃなかった。
僕にもプロ意識は少しはあったんだと自信を持てました。
誰も褒めてくれないから自画自賛です。(笑)
でも、僕が感銘を受けたのは、職人さんが「今日のは勉強になった」とおっしゃった一言です。
「わしが駆け出しで若かったら最初に触っただけで断ってたわ。」ともおっしゃいました。
人間一生勉強。
謙虚にならないといけないですね。
【追加部分】
1日考えてみたら、本当のプロはその日のうちに何とか粘って、職人さんにお願いして加工の続きをしてもらうんでしょうね。